女性と子どもの健康チェック&セミナー報告書

スポーツキャラバンほっかいどう報告書

女性と子どもの健康チェック&セミナー

1.イベント報告
2.冊子作成
「女性アスリートの健康とコンディショニング」に関する啓蒙用の冊子を作成・印刷し,ホームページ上でダウンロード可能にした。
3.調査結果の報告:北海道における女性アスリートの健康問題〜アンケート調査の結果から〜
調査結果を以下の通りまとめ,第35回日本臨床スポーツ医学会学術集会で後藤佳子ドクターが発表予定である。
【目的】
北海道内の女性アスリートが直面する健康問題を明らかに し、今後の健康管理や支援のあり方を検討することである。
【方法】
身体コンディショニング、月経、心理、栄養、薬理、骨・運動器などに関する計24の質問を作成し、道内の大規模スポーツイベントや女性アスリートチームにアンケートを実施して、その回答を評価した。
【結果】
回答者は232人で、平均年齢は14歳、小学生が45%、中学生が30%、高校生が20%、大学生が5%であった。種目別では新体操、陸上競技、アイスホッケーなどが含まれ、それぞれのレベルに応じた回答が得られた。91%が月経に関する問題を抱えており、特に27%が月経周期の不規則、10%が3ヶ月以上無月経であった。63%が月経に関する悩みを抱えており、エネルギー不足を感じる割合は50%に達した。疲労骨折や過度のトレーニングによるリスクは15%であった。
【考察】
本調査では、北海道の女性アスリートにおいても月経周期の管理や心理的サポート、栄養管理の強化が必要であることが示唆された。スポーツ庁の調査では、月経問題が85%、エネルギー不足が48%と報告されている。特に冬季スポーツが盛んな北海道では、寒冷環境によるエネルギー消費の増加が課題である。多様な問題も報告され、女性アスリートの健康維持とパフォーマンス向上には、個々の健康状態に応じたパーソナライズドサポートが重要である。